ある日突然、赤ちゃんが39度以上の高熱を出した。他に咳や鼻水といった症状はないのに、高熱だけが3〜4日続く。心配で小児科に連れて行っても「突発性発疹かもしれませんね」と言われ、解熱剤を処方されるだけ。そして、熱がすっと下がったかと思うと、今度はお腹や背中を中心に、赤いブツブツとした発疹が現れる。これが、多くの赤ちゃんが経験する「突発性発疹」の典型的な経過です。この病気、特に共働きの家庭にとって大きな悩みとなるのが、「いつから保育園に登園させてよいのか」という問題です。結論から言うと、突発性発疹の登園の目安は、「解熱し、機嫌が良く、普段通りに食事がとれるようになってから」となります。厚生労働省が定める「保育所における感染症対策ガイドライン」においても、突発性発疹は、医師による登園許可書(治癒証明書)が必須の感染症には分類されていません。登園を再開するにあたって最も重要な判断基準は、発疹の有無ではなく、赤ちゃんの全身状態です。熱が完全に下がり、平熱で24時間以上経過していることが第一の条件です。そして、高熱で体力を消耗し、不機嫌だった状態から回復し、いつものように元気に遊び、ミルクや離乳食を普段通りに摂取できるようになれば、登園は可能と判断されます。発疹は、熱が下がった後に出てくる病気の「治癒のサイン」のようなものです。この発疹自体には感染力はなく、かゆみや痛みを伴うこともほとんどありません。数日で自然に消えていくため、発疹が残っていること自体は、登園を妨げる理由にはならないのです。ただし、保育園によっては、独自のルールを設けている場合もあります。例えば、「解熱後24時間以上経過していること」を条件としている園や、念のため医師の診察を受けて口頭での許可を確認してほしい、とお願いされるケースもあります。そのため、自己判断で登園させる前に、必ず一度、通っている保育園に連絡し、登園再開の基準について確認しておくことが、スムーズな復帰のための大切なステップとなります。
突発性発疹になったら保育園はいつから行ける?