患者目線での医療サービス・選び方のガイド

生活
  • 痛みの再発を防ぐための生活習慣改善

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    つらいかかとの痛みが、ストレッチや治療によってようやく和らいできた時、多くの人が「もう大丈夫」と安心してしまうかもしれません。しかし、足底腱膜炎などの踵の痛みは、その原因となった生活習慣を改めない限り、再発しやすいという特徴があります。痛みがなくなった後こそ、再発を防ぐための根本的な対策を始める絶好の機会です。二度とあの痛みを繰り返さないために、今日から見直すべき生活習慣のポイントをご紹介します。まず、最も重要な要素の一つが「体重の管理」です。私たちの足の裏は、歩行時には体重の約1.2倍、ランニング時には約3倍もの負荷を受け止めています。体重が数キログラム増えるだけでも、足底腱膜にかかる負担は飛躍的に増大します。もし、体重が標準よりもオーバーしている場合は、バランスの取れた食事と適度な運動によって、無理のない範囲で減量に取り組むことが、最も効果的な再発予防策となります。次に、「長時間の立ちっぱなし・歩きっぱなしを避ける」工夫です。仕事などで、どうしても長時間立ち続けなければならない場合は、時々座って休憩したり、足踏みをしたりして、同じ場所に負荷がかかり続けないようにしましょう。また、コンクリートのような硬い地面の上での作業が多い方は、衝撃を吸収してくれるクッション性の高いマットを足元に敷くといった工夫も有効です。そして、「運動習慣の見直し」も欠かせません。運動不足はふくらはぎの筋肉を硬くし、再発のリスクを高めます。日頃からウォーキングなどを取り入れ、足全体の柔軟性を保ちましょう。一方で、ランニングなどのスポーツをする方は、準備運動とクールダウンを徹底することが重要です。運動前には必ずふくらはぎや足裏のストレッチを行い、運動後にも同様のストレッチと、必要であればアイシングを行って、足底腱膜のケアを怠らないようにしましょう。急に運動の強度や距離を上げるのも禁物です。自分の体の声を聞きながら、段階的に負荷を上げていくことが大切です。これらの地道な生活習慣の改善は、かかとの健康を守るだけでなく、全身の健康維持にも繋がる、未来への投資なのです。

  • 突発性発疹の登園許可は必要?医師と保育園の判断基準

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    子供が突発性発疹にかかった時、保護者が気になることの一つに「保育園への登園には、お医者さんの登園許可書が必要なのだろうか?」という点があります。インフルエンザや水疱瘡など、法律で出席停止期間が定められている感染症とは異なり、突発性発疹の扱いは少し異なります。まず、法的な観点から見ると、突発性発疹は「学校保健安全法」において、必ず出席停止にしなければならない「第一種・第二種感染症」には分類されていません。「その他の感染症」という扱いで、「医師において感染のおそれがないと認めるまで」が出席停止の基準とされていますが、その判断は比較的柔軟です。厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」でも、突発性発疹は「登園のめやす」として、「解熱後、機嫌が良く、全身状態が良いこと」と示されており、医師の意見書の提出は必須とはされていません。つまり、基本的には「医師の許可書は不要」と考えてよいでしょう。では、医師はどのような基準で「登園可能」と判断するのでしょうか。医師が最も重視するのは、発疹の状態ではなく、子供の全身状態です。具体的には、「完全に熱が下がっているか(解熱後24時間以上経過しているのが望ましい)」「機嫌は良いか、普段通りの活気があるか」「ミルクや食事、水分を十分に摂取できているか」という三つのポイントです。これらの条件を満たしていれば、たとえ体に発疹が残っていても、医学的には集団生活に戻って問題ないと判断されます。しかし、最終的な判断を下すのは、子供を預かる保育園側です。園によっては、集団感染のリスク管理や、他の保護者への配慮から、独自のルールを設けている場合があります。「念のため、解熱後2日経ってから登園してください」といった決まりがある園や、「医師の診断書は不要ですが、口頭で登園可能かどうかの確認を受けてきてください」とお願いされることもあります。したがって、最も確実な方法は、まず保育園に連絡し、その園のルールを確認することです。その上で、小児科を受診した際に、「保育園にはいつから登園できますか?」と医師に直接確認し、その指示に従うのが、最もスムーズでトラブルのない対応と言えるでしょう。

  • 突発性発疹になったら保育園はいつから行ける?

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    ある日突然、赤ちゃんが39度以上の高熱を出した。他に咳や鼻水といった症状はないのに、高熱だけが3〜4日続く。心配で小児科に連れて行っても「突発性発疹かもしれませんね」と言われ、解熱剤を処方されるだけ。そして、熱がすっと下がったかと思うと、今度はお腹や背中を中心に、赤いブツブツとした発疹が現れる。これが、多くの赤ちゃんが経験する「突発性発疹」の典型的な経過です。この病気、特に共働きの家庭にとって大きな悩みとなるのが、「いつから保育園に登園させてよいのか」という問題です。結論から言うと、突発性発疹の登園の目安は、「解熱し、機嫌が良く、普段通りに食事がとれるようになってから」となります。厚生労働省が定める「保育所における感染症対策ガイドライン」においても、突発性発疹は、医師による登園許可書(治癒証明書)が必須の感染症には分類されていません。登園を再開するにあたって最も重要な判断基準は、発疹の有無ではなく、赤ちゃんの全身状態です。熱が完全に下がり、平熱で24時間以上経過していることが第一の条件です。そして、高熱で体力を消耗し、不機嫌だった状態から回復し、いつものように元気に遊び、ミルクや離乳食を普段通りに摂取できるようになれば、登園は可能と判断されます。発疹は、熱が下がった後に出てくる病気の「治癒のサイン」のようなものです。この発疹自体には感染力はなく、かゆみや痛みを伴うこともほとんどありません。数日で自然に消えていくため、発疹が残っていること自体は、登園を妨げる理由にはならないのです。ただし、保育園によっては、独自のルールを設けている場合もあります。例えば、「解熱後24時間以上経過していること」を条件としている園や、念のため医師の診察を受けて口頭での許可を確認してほしい、とお願いされるケースもあります。そのため、自己判断で登園させる前に、必ず一度、通っている保育園に連絡し、登園再開の基準について確認しておくことが、スムーズな復帰のための大切なステップとなります。

  • 我が子の突発性発疹。保育園復帰までの道のり

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    先週の火曜日、保育園から「お子さんが39度の熱を出しています」と一本の電話が入りました。慌てて迎えに行くと、ぐったりしてはいるものの、咳や鼻水はなく、ただひたすらに熱が高い。それが、我が家の息子(1歳2ヶ月)と突発性発疹との戦いの始まりでした。その日から、息子の体温計は39度台と40度台を行ったり来たり。小児科では「突発性発疹の可能性が高いですね」と言われ、解熱剤の座薬を処方されたものの、薬が切れるとまた熱が上がります。食欲もなく、大好きなバナナも一口しか食べません。ただ、水分だけはなんとか麦茶を飲んでくれたのが救いでした。そんな高熱が、丸三日間続きました。そして、金曜日の朝。ふと息子の体に触れると、熱っぽさがすっと引いていることに気づきました。熱を測ると37度前半。ようやく長いトンネルを抜けた、と心から安堵したのも束の間、今度はお腹と背中に、細かい赤い発疹がびっしりと現れていたのです。「これか!」と、医師の言葉を思い出しました。熱が下がったことで、息子の機嫌は少しずつ回復。離乳食も半分くらいは食べてくれるようになりました。そこで頭をよぎったのが「保育園はいつから行けるだろう?」という、仕事との兼ね合いです。すぐに保育園に電話で確認すると、「熱が完全に下がって、普段通り元気で、ご飯も食べられるようでしたら、発疹が残っていても大丈夫ですよ。先生からも許可をもらってくださいね」とのことでした。土日を挟んで様子を見ることにし、週末は息子の体力の回復に専念しました。月曜日の朝、熱は完全に平熱。発疹はまだ残っていましたが、息子はいつものように元気に家中をハイハイし、朝ごはんも完食しました。その足でかかりつけの小児科へ行き、診察してもらいました。先生は息子の全身状態を確認し、「もうすっかり元気ですね。発疹はしばらく残るけど、感染力はないから、今日から保育園に行っても大丈夫ですよ」と、笑顔で太鼓判を押してくれました。その言葉を聞いて、ようやく一安心。長い一週間でしたが、子供の回復力と、病気の正しい知識を持つことの大切さを改めて感じた出来事でした。

  • 手足口病の後に肌がむける!お風呂でのケアは?

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    手足口病の急性期の症状が治まり、発疹が消えてようやく一安心、と思った矢先に、子どもの手足の皮がボロボロとむけ始めることがあります。これは「落屑(らくせつ)」と呼ばれる現象で、特に症状が強かった部分の皮膚が、新しい皮膚に生まれ変わる過程で起こる、ごく自然な治癒のプロセスです。見た目は少し痛々しく、保護者としては心配になるかもしれませんが、これは病気が快方に向かっている証拠であり、過度に心配する必要はありません。しかし、この皮がむけている時期の肌は非常にデリケートな状態です。新しい皮膚はまだ薄く、外部からの刺激に弱いため、お風呂でのケアには少し注意が必要です。まず、最も大切なのは「無理に皮を剥がさない」ことです。気になってついめくってしまいたくなるかもしれませんが、自然に剥がれ落ちるのを待つのが基本です。無理に剥がすと、まだ準備ができていない下の皮膚を傷つけてしまい、そこから細菌が侵入して感染症を起こす原因になりかねません。お風呂に入る際も、この原則は同じです。体を洗う時は、石鹸をよく泡立て、ナイロンタオルなどでゴシゴシ擦るのは絶対にやめてください。手のひらや柔らかい綿のタオルで、優しく撫でるように洗うだけで十分です。皮がふやけて剥がれかかっている部分も、そっとしておきましょう。お湯の温度は熱すぎず、ぬるめに設定します。長湯をすると皮膚がふやけすぎて、かえって刺激になることがあるため、短時間で済ませるのが賢明です。お風呂から上がった後は、水分を拭き取る際にも注意が必要です。タオルで擦るのではなく、優しく押さえるようにして水分を吸い取ります。そして、この時期に非常に重要になるのが「保湿」です。皮がむけた後の新しい皮膚は乾燥しやすいため、入浴後すぐに、低刺激性の保湿剤(ワセリンやヘパリン類似物質、セラミド配合のクリームなど)をたっぷりと塗ってあげましょう。肌のバリア機能をサポートし、健やかな皮膚の再生を促します。この丁寧な保湿ケアを続けることで、肌はよりスムーズに、そして綺麗に生まれ変わっていきます。落屑は治癒過程の一環と捉え、焦らず、優しく見守ってあげることが大切です。