それは穏やかな日曜日の午後のことでした。公園の遊歩道を歩いていた私は、対向車線からやってきた小型犬に、突然ふくらはぎをガブリと噛まれてしまったのです。飼い主さんは慌てて謝罪してくれましたが、私の頭の中は真っ白になり、ズボンにじわりと広がる血を見てパニックに陥りました。その時、真っ先に悩んだのが「これくらいの傷で病院に行くべきか」そして「行くとしたら何科に行けばいいのか」ということでした。傷口は小さく、絆創膏を貼れば済むようにも見えましたが、以前友人が犬に噛まれた傷を放置して蜂窩織炎になり、一週間も入院した話を思い出し、すぐにスマートフォンで検索を始めました。検索結果には外科、皮膚科、形成外科と複数の科が出てきましたが、私は「傷口の深さを診てほしい」と考え、近所の総合病院の外科を受診することに決めました。病院に到着すると、看護師さんから「動物に噛まれた傷は非常に感染しやすいので、すぐに来てもらって正解です」と言われ、少し安心したのを覚えています。外科の先生は、傷口を診るなり、専用の洗浄液で奥の方まで念入りに洗ってくれました。これが想像以上に痛かったのですが、先生曰く「犬の口の中の菌を外に出し切ることが、抗生物質を飲むよりも大切なんだよ」とのことでした。その後、破傷風の予防接種を受け、五日分の抗生物質を処方されて帰宅しました。驚いたのは翌朝です。あんなに丁寧に洗ったはずなのに、噛まれた周辺が赤く腫れ、熱を持ってズキズキと痛み出したのです。医師の指示通りにすぐに再受診したところ、「これが動物咬傷の怖さです。菌が組織の隙間に入り込んでいるので、しばらくは毎日通院して洗浄しましょう」と言われました。結局、完治するまでに二週間近くかかりましたが、初期に外科を選んで徹底的に洗浄してもらったおかげで、膿が溜まって切開するような事態には至りませんでした。今回の経験で学んだのは、犬に噛まれた傷を「見た目」で判断してはいけないということです。どんなに小さな傷でも、犬の牙が通った道には菌が植え付けられています。迷ったら外科、あるいは形成外科。そして何よりも早く、専門医の診察を受けることが、その後の日常生活を維持するために不可欠だと痛感しました。あの時、我慢して家で様子を見ていたらと思うと、今でも背筋が凍る思いです。
散歩中の不意な事故で犬に噛まれた私の実体験と病院選び