仕事や家事に追われる毎日の中で、私はいつの間にか「いつも疲れている状態」が当たり前になっていました。朝起きるのが辛く、どれだけ寝ても疲れが取れない。そればかりか、季節は夏だというのに私だけが冷えを感じ、肌はカサカサになり、髪の毛も抜けやすくなりました。最初は年齢のせいかと思い、サプリメントを飲んだりして誤魔化していましたが、ついには鏡を見るのも嫌になるほど顔がむくみ、周囲からも「元気がないね」と心配されるようになりました。ある日、風邪で近所の内科を受診した際、先生が私の首元をじっと見て「少し甲状腺が腫れているように見えます。一度専門の科で診てもらいませんか」と仰ったのです。その時まで、私は甲状腺という言葉すら意識したことがありませんでした。紹介されたのは大きな病院の内分泌内科でした。何科に行けばいいのかすら分からなかった私に、受付の方は丁寧に案内してくれました。専門医の先生は私の話をじっくり聞いた後、すぐに血液検査とエコー検査を行いました。数日後に出た結果は「橋本病」による甲状腺機能低下症でした。先生の説明によると、私の体では甲状腺ホルモンを作る力が弱まっており、全身のエンジンが止まりかかっているような状態だったそうです。これまでのだるさやむくみ、気力の低下はすべてこのホルモン不足のせいだったのだと分かり、涙が出るほど安心しました。自分の努力不足や性格のせいではなかったのです。治療として始まったのは、足りないホルモンを補うための一日一錠の小さな薬を飲むことだけでした。非常にシンプルな治療でしたが、効果は劇的でした。飲み始めて数週間もすると、霧が晴れるように頭がスッキリし、あんなに重かった体が嘘のように軽くなったのです。むくみも取れ、肌のツヤも戻ってきました。もっと早く病院へ行っていれば、あんなに長い間苦しまずに済んだのにという後悔もありますが、今は専門医という味方がいる心強さを感じています。甲状腺の病気は、自分ではなかなか気づきにくいものです。もし、あなたが以前の自分と比べて「何かがおかしい」「どうしても頑張れない」と感じているなら、それは心の病気ではなく甲状腺の叫びかもしれません。内分泌内科を受診することは、決して大げさなことではなく、自分本来の輝きを取り戻すための大切な手続きなのです。
疲れやすさが甲状腺の病気のサインだった私の体験談